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May 27, 2005

談合と寄生虫ども

公取は強制権をもたないから、談合を調査してもほとんどは行政処分止まりなのに、今回の橋梁談合ほどのデカい案件を刑事告発まで持ち込んだというのは、すばらしい大手柄だと思う。一納税者として拍手喝采を送りたい。

ただ摘発された企業にしてみれば「運が悪かった」と思いこそすれ、罪悪感なんてほとんど感じてないだろう。公共事業で談合が21世紀のこの時代も当 たり前に行われているのは、市役所や県庁に足を運んで入札結果のファイル(誰でも閲覧可能)を開けば一目瞭然だ。自分も最初某県の入札結果ファイルを見た 時はびっくりしたね。「なんじゃこりゃ!全部談合やんけ」って。今はネット上でも入札結果を公開している自治体も多いので、ぜひ読者のみなさんも自分の 住んでいる所を納税者の厳しい視点でチェックしてみて下さい。

談合を見分けるポイントはいくつかある。

まず、落札価格が予定価格(役所が定めた入札が成立する上限価格)スレスレの金額であること。落札価格÷予定価格を落札率と呼ぶのだが、これがだいたい平均で95%位ある。98%とか100%とかほとんどピッタンコのも珍しくない。

さらに「1位不動の法則」が貫かれている。
1回目の入札で、どの業者の落札価格も予定価格より高かった場合は、入札をやり直すのだが、2回、3回と繰り返しても最低の札を入れる業者は常に一定なのだ!対照的に2位以下の業者の順位が目まぐるしく変動するのに、1位だけは変わらないというのは不自然そのもの。

もう一点。ほとんどの入札が予定価格スレスレなのに対し、ごくたまに落札率が60%台とか異常なダンピング価格がひょこっと出現する。これが業界内で「タタキ」と呼ばれる現象で、つまり談合が成立せず、本当に競争原理が働いた場合にそういう安い落札額が現れる。

近 年は公共工事が減っているので、タタキが増えているようだ。自治体によってはあんまり安い落札額で手抜き工事をされては困るので、最低落札価格を 設定しているところもあるが、参加業者がみんな最低落札価格を入れて、入札ならぬ単なる「くじ引き合戦」になってるところもあるようだ。

以上が状況証拠からみる談合の見分け方なのだが、実は建設会社に直接取材に行っても、意外なことに「談合なんて当たり前」と率直に語ってくれる社長も少なくない。さすがに個別案件に関しては口は堅いが、一般論としてはあっけらかんと話してくれたりする。

そういう場合は続いて「談合がいかに必要か」についての説明を延々と聞かされる。
「業界内で共存共栄するための知恵」だとか「安い価格では手抜き工事せざるを得なくなり安全上必要だ」とか「予定価格より下なんだから文句言われる筋合いはない」とか。

中小の土建屋の社長の方々って、まさに一国一城の主という感じで、海千山千の業界内をサバイヴするためのバイタリティーにあふれていて、悪いこともやりまくってるような人相をしているんだけど、人間的には魅力的だったりする。

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May 17, 2005

gooのRSSリーダー更新

gooのRSSリーダーを早速バージョンアップしてみた。
なんか前から重たかった動作がますます重たくなった気が・・・自分だけなのか?

見出しをクリックしてから、記事本文が表示されるまでに5―10秒位もかかる。
これならバージョンアップしない方がよかったかも。
使っている途中に、急に「終了」することが多いのも相変わらずだし。

確かに「キーワード」検索機能は便利なんだけど、最近はBloglinesも併用するようにしている。こっちの方がずっと動作が速いんで。
前はglucoseも使っていたけど、あまりにバグが多いのでやめてしまった(動作は軽くてよかった)。

今は結局、どのRSSリーダーが一番便利なんだろう?
だれかオススメがあったら教えて下さい。

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May 10, 2005

天声人語、斬られる

今日(5/10)の朝日新聞の天声人語に事実誤認があることが、ブログ上で早速指摘されている。 

【天声人語の抜粋】
先日、JRの尼崎駅に降りた時、時刻表を見た。脱線した電車と同じく、この駅から大阪の北新地などへ向かう線の本数は、朝8時台で上りが13本だった。そして、大阪駅や京都駅へ向かう線の方には、40本あった。東京の山手線が二十数本だから、確かに、かなり密だと思った。

この下りについて、忘れないうちは更新するblogさんが、

10日の朝日新聞朝刊の天声人語、入試の試験問題に採用されることが売りの天声人語は、小学校の算数で習う割り算如きも出来ない人が書いてるんですな。
この割り算も出来ない人曰く、朝の尼崎駅のJR神戸線大阪駅方面への本数は、山手線の同時間より多いから過密ダイヤなんだそうな(^^)
複線の山手線と複々線の東海道本線(JR神戸線)を本数だけ比べて過密とはねぇ。
ピントずれまくりのJR西日本叩きを繰り返して問題の本質から外れまくってるマスゴミには本当に呆れる。

と指摘している。
これを敷衍して、風来某の世間観察日記さんが詳しく解説している。また4/30付で、たなか@さくらインターネットさんの「ダイヤは過密ではない」 という記事も。

自分は、ここで安易な天声人語批判に加担したいのではない。むしろ新聞なんてしょせんこんなレベルなんですよ、と。あるいは前向きに「参加型ジャーナリズム」の形が見えてきたのかなー、とも。

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May 09, 2005

このままじゃマスゴミは本当に断頭台行きだよ

legdropそれにしても、JR西日本の列車脱線事故をめぐって、「マスゴミ」叩きのブログ数はすごい。巡回してると、トラックバック数が100を超えてるサイトも珍しくない。

正直"マスゴミ側"の人間は、2ちゃんねらーやブログやってる人たちが思っているほど、ネット上のマスコミ批判を気にしてないし、相手にしてない。もちろん情報収集にはネットを利用しているけど、マスコミ批判があったところで「あーまたか」位の感覚で、素通りするってのが普通のリアクションかもしれない。

官僚や政治家を取材してて、「この人たちこれだけ世間に叩かれてるのになんで全然反省しないんだ?」って不思議に思うことがあるが、省みれば実は自分たちも同類なことに気づいて、初めてその厚顔な心理に納得したりする。
怒れる民衆が広場に群がってるのに、「パンがないならお菓子を食べればいいじゃない」とのたまったマリー・アントワネット同様、怒っている理由に無自覚、無関心な状態というか。

でもここにきて、状況は変わりつつあるのを感じる。

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May 07, 2005

メディアリンチ撃退法

JR西日本脱線事故の記者会見で、机をバンバン叩いたり、「社長を出せ」と恫喝するガラの悪い記者の態度がネット上で大ブーイングを浴びている。

自分だけいい子ぶる訳ではないが、こういう正義面したヤクザ記者がマスコミ内に少なからずいることを、同業者として本当に恥ずかしく思う。自分が記者になって初めて出席した某県庁の記者会見で、30そこそこのヒゲ記者が、父親ほどの年齢の部長に向かって横柄にタメ口で詰問している様子をみて、ものすごく驚くと同時に嫌悪感を覚えたし、絶対自分はこうはなりたくないと思った。(今もなってないと信じたいが、当の本人は無自覚だったりするので・・・)

「役人らしい」とか「技術屋っぽい」とかいう言葉があるように、職業がその人の性格形成に影響を与えるとすれば、マスコミ記者という職業は「横柄で尊大」な人間を育てる傾向があるように思う。

大学出たての七五三みたいなスーツ姿の若造でも、名刺一枚で県知事にだって会えるし、知事の方も邪険に扱ってマスコミを敵に回したくないか ら、表向きは恭しく応対してくれる。「権力を監視する」「社会正義を実現する」という正義感をまとい、自分自身の欠点や素行不良は棚に上げて、神のような 超然的立場から企業や行政のミスを批判しているうちに、だんだん自分自身がエラいように錯覚してくる。

マスコミは第四の権力とよく言われるが、現代ではマスコミが一番エラいんじゃないか。官僚バッシング、政治家バッシング、企業バッシングが吹き荒れ ることはあっても(なぜか司法にマスコミの牙がむくことはめったにないが)、マスコミ自体がバッシングの対象となることはない。世論はマスコミ自身が扇動し、形成するものだから。最近のNHKや朝日新聞の不祥事のように散発的、局所的な批判が起きることはあるが。
さらにマスコミだけが3権分立のような相互チェック機能から自由なので、暴走を食い止める有効な手段が存在しない。購読新聞を変えてやろうと読者がささやかな抵抗を試みても、どの新聞も横並びの金太郎飴だから、あまり意味ないし。

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May 05, 2005

民主化の春は遠そうだ

反日デモが心配されていた中国の5・4抗日闘争の日は、結局平穏なまま過ぎ去ったようだ。
あれだけ燃えさかっていた炎を、瞬間冷凍させてしまう中国政府の統制力の健在ぶりを見せつけられ、それはそれで背筋に寒さを覚える。
デモに関連するインターネットの書き込みがことごとく削除されたり、メールでデモ情報を流した人間を摘発したりと、自慢の世界一のネット検閲システムが本領を発揮したようだ。

ちなみに対岸の火事ではなく、日本でもつい最近までこんな時代が。
GHQは絵本まで検閲していたのか・・・

占領下の児童書を収集へ 発禁本や「のらくろ」も(5/3共同)

国立国会図書館は5月から、終戦直後の占領下で連合国軍総司令部(GHQ)が検閲した出版物を収蔵する米メリーランド大・プランゲ文庫の図書のうち、児童書約8000冊を3年計画でマイクロフィルムに写して収集する事業を始めた。

 占領下の各種図書約7万1000冊をマイクロ化する事業の一環で、来春の一部公開を目指す方針だ。

 収集対象は、検閲を受けて発行された児童向けの読み物約4300冊や「のらくろ」などの漫画約2000冊、絵本約1600冊や、かるたなども含まれる。

 検閲で発行禁止となった絵本など6冊や、一部表現が削除された宮沢賢治やサトウハチローらの読み物もあるという。

 GHQは1945年から49年まで出版物を検閲して保管。その後、出版物はメリーランド大に寄贈、収蔵されてきた。

[追加]
占領期の絵本、国会図書館が米で収集 「プランゲ文庫」(5/5朝日新聞)

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