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January 13, 2007

西暦2050年、日本は「おば捨列島」になる

新年早々、暗い話題で恐縮ですが、これは既に起きた未来の話です。

2007年問題というのはまさに終わりの始まり。今から日本で起きる変化は、人手不足とか高齢化なんて生易しいものじゃない。世界史上未体験ゾーンの、国 が老衰死する過程の始まりだ。有史以来ずっと三角形だった人口ピラミッドが逆三角形にひっくり返る大転換で、生まれながらに巨大な岩を 背負わされる世代が、その重みに押しつぶされるティッピングポイントがいつか、逃れようもなくやってくる。

分裂勘違い君のエントリーは、産業競争力の面から、日本が終わっ たと言っているけど、人口の面から見ても、「日本が終わった」というのはネタでも誇張でもない。

夕張市はまさに日本の将来の姿だ。「弱者を切り捨てるな!国が支援しろ」と叫んでる人もいるけど、国そのものが破綻したとき、一体誰が残された人たちの面倒を見てくれるのだろうか?
その夕張市から市役所の幹部が丸々全員、責任を放棄して逃亡してしまうのだという。
自治体が破たんしても、よそに逃げることはできるかもしれないが、日本丸が沈没するとき、逃げ場はどこにもない。

「団塊の世代」の言葉を生み出した堺屋太一さんは最近、2007年問題について、こんな無責任なことを言っている。
「金と時間を自由に使える層が一気に生まれ、黄金の10年が始まる」と。
そら70歳のあんたが生きてるあと10年位は、もしかしたらいいかもしれない。だけど本当に目に見える転落が始まるのは、その団塊の世代が(80歳を 超え)寝たきりになる20年後以降なんだから。宋文洲さんも「人口が減ってどこが悪い?」「長生きしてどこが悪い?」と立て続けにピント外れなことを書いて るけど、耳ざわりのいい楽観論は、危機への対処を遅らせる点で、「政治的に」かえって有害だ。問題が先送りされるほど、事態は加速度的に悪化す る。今ある危機を正しく認識しないことこそが危機なのだ。

当たり前だけど、現役世代の人口は、減ることはあっても増えることは絶対にない。なので人口ピラミッドの将来像は、既に起きた未来といえる。年寄りだけ が疫病や戦争でバタバタ死んだり、今の高校生達が急に子供を3人も4人もポコポコ生むようにならない限り、トレンドが好転する見込みはない。つまり、この危機は確実にやってくる

とうい視点で、2050年の人口ピラミッド予想図(団塊の世代の次のカタマリ、団塊ジュニアが寝たきりになる頃)を見てみると

   
       
            
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なんといちばん多い年齢層が75-80歳の層になる!
80歳がマジョリティーの社会って一体!?

老人ホームや病院に収容されてるか、家のベッドの上に一日中いる人たち、生産も消費も不活発なうえ、巨大なコストがかかる人たちがマジョリティーの社会。そんな社会に、イノベーションが生まれるだろうか?だれが富を生み出すのだろうか?というよりも労働者1人が老人1人を面倒を見る比率になったときに、生産活動に振り向ける余力はあるのだろうか?

今の原油やマグロ以上に、労働力が希少資源になるだろうが、その貴重な労働力は、介護や医療や、先代が押しつけた莫大 な借金の返済にリソースを奪われ、富を生み出す民間企業は極度の人手不足と税負担にあえぐことになる。

いや日本の人口は減っても、世界全体の人口は爆発し続けている から、原油もマグロの争奪戦も今よりずっと激しくなる。だけどそれらを買う外貨を稼ぐ力はもうない。国内の少子化・老人の増殖と、世界の人口爆発は、ダブルで日本を苦しめ る。

その前の2035年頃からは、毎年香川県が丸ごと消滅するペース(年100万人)で人口が減っていく。街の盛り場の灯は消え、民家は廃屋だらけにな り、日本全体が、今の山奥の過疎地みたいになってしまう。今の過疎地とちがうのは、交付金というミルク補給をしてくれる今の中央政府のような生命維持装置が存在しないこと。 世話してくれる若者も今よりずっと少ない。

そんな社会は維持不可能だ。

もちろん、日本「国」の未来と、日本「企業」の未来はイコールじゃない。

もはや、日本の経済力を支えている企業は、植物ではない。
日本という土地から動くことのできない木や草ではない。
もはや、どこの国へでも行ける、動物になりつつあるのだ。
さっさと次へ行こう。もう日本という物語は終わったのです。

とっくにトヨタやホンダやソニーは外国に脱出してるでしょう。でも植物の日本「国民」はそうはいかない。

その時には、
①年寄りを姥捨山に捨てる
②日本で急に天才が山ほど生まれて画期的なイノベーションが生まれまくって今の労働者の3倍くらいの生産性が実現して、介護もロボットに任せる。
③外国から移民を「大量に」受け入れる

という3つ位しか選択肢がない。

このままだと①も十分にありえそうだから恐ろしい。借金を子孫にツケ回す「財政的幼児虐待」の被害者達の反逆だ。そのくらい社会に絶望感や不満や怒りが充満しててもおかしくない。

②は願望にすぎないので、結局(これが言いたかったのだけど)③移民を大量に受け入れる以外に、現実的に取りうる政治的選択肢はない。どんな社会的な摩 擦が生じようと、心理的抵抗が大きかろうと、だ。

もう日本人にとって、「幸せな選択肢」が残されていない以上、より破滅的でない方を選ぶしか道はないと思う。

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遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。
本年も気まぐれなペースで書いていくと思いますが、ご愛読、厳しいご指導のほどよろしくお願いいたします。

 





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